祇園点景

円山の枝垂れ桜

桜屋台円山公園といえば、代名詞のようになっているのが公園中央の枝垂桜です。根まわり4メートルという偉容を誇り「円山の夜桜」として愛されていた初代の桜が、400年の寿命をまっとう、桜守の佐野藤右衛門さん親子が種から育てた苗を植樹後、丹精こめた世話のお陰で二代目の桜も見事に成長。花どきになると機嫌よく咲いて、人々の歓声に囲まれます。

観光旅行、修学旅行、都をどり見物、桜の美しさにも酔うけれど、人波にも酔います。

たい焼・たこ焼・りんご飴にフルーツ飴にべっこう飴、広島焼にやきそばに味噌煮込、フランクフルト屋、クレープ屋にチョコバナナ……と、元祖も本家もなく、仲良く賑やかに露天商も軒を並べています。ラジオ塔の近くに「チチ・パン」の看板を出したパンと牛乳の店があったとの話ですが、今は昔。

八坂神社へ向かうと期間限定特別配布「神桜湯」の立て札あり。神の御加護を念じて飲むといいそうです。

与謝野晶子の句碑を尋ねたい人は八坂神社の南楼門の外、西側に。

「清水へ祇園をよぎる桜月夜 こよひ逢う人みな美しき」 …清水への道をちょっとよぎってみましょうか。

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