祇園点景

晶子・寛の碑

ろまんちっく

昔から多くの文人に愛されてきた祇園には、文学碑の回廊さながらに、ゆかりの碑があちこちに点在します。

なかでもいちばん新しいのが、四条大橋の東の角から少し北の植え込みの陰に建てられた与謝野晶子と寛夫妻の黒御影の歌碑です。

  四条橋 おしろい厚き 舞姫の 額ささやかに 打つ夕あられ

この五行書きは「…こよひ逢ふひと みな美しき」の歌で有名な、晶子が詠んだもの。

  南座の繪看板を 舞姫と日暮れて 見るも京のならはし

左、3行の分け書きは寛の作です。
四条大橋、夕あられ、南座の顔見世そして舞妓と、京の師走の夕暮れ時の情景を、浪漫派らしく美しく謳いあげています。
碑の後ろにまわると、東山を背景に、人力車が並ぶ四条大橋、幟の北座などを彫刻した銅板があり、与謝野晶子の生誕百周年を記念して1990年にみだれ髪の会が祇園新地甲部組合などの協賛で寄贈したと記されています。興味のある方必見です。

晶子・寛の碑

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