祇園点景

西花見小路

出格子や駒寄せ 昔ながらの西花見小路

祇園という地名にひかれてか、先導の旗のうしろに修学旅行の生徒たちの賑やかな一群がゆき、地図を片手の外国人や、旅好きの女性たちが今日もゆきかいます。

祇園は京都一、賑やかで華やかな街ですが、動と静が混在するまちでもあります。人通りの賑わいから一歩入ると、古いたたずまいの通りに出会えたりして、これが京観光の魅力でもあるのです。

祇園まちの裏通り、西花見小路あたりは、低い軒下に格子戸や出格子、駒寄せ構えなどが並び、格子の手すりによしずを垂らした二階屋が並ぶ昔ながらの街です。
紅殻という顔料を塗り込んだべんがら格子は、朝ごとに丹念に空拭きされて、時代を物語っています。

格子造りの京の町屋は、家から外は見えますが、外から家の様子はちらともうかがえません。京都人の暮らしの知恵がうかがえるのみです。
こんなまちや通りには、手押しの水汲みポンプなど古い道具たちが現役で活躍。時代という彩りをそえたりしています。

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